ドローンスクールの受講費用はどれくらい?一般的な相場をチェック!

公開日:2023/01/15   最終更新日:2023/02/01


最近ドローンを取り入れた映像をよく目にします。ドローン空撮の魅力はこれまでの定番だったヘリコプターからの撮影とは異なり、小回りの利いたカメラワークによる斬新な映像を楽しめることです。空撮以外にも農業や物流などドローンの活躍分野は広がっています。今回はそんなドローンの操縦技術を学べる学校の受講費用についてご紹介します。

ドローンスクールの受講費用の相場

ドローンとは無人航空機(自立型)の機械全般をさす言葉です。代表的なものにはヘリ型や飛行機型などがあり、空を飛ぶものに限らず水中に潜るタイプのものも存在します。最初にドローンの原型となるものが生み出されたのは第二次世界大戦中で、イギリスが1935年に、次いでアメリカが1940年代に無人飛行機の開発に成功しました。ドローンの開発時期からもうかがえますが、当初は軍事利用を目的とした兵器としての活用が想定されていました。

当時は技術が及ばず実践に用いるまでには至りませんでしたが、1980年代に突入すると民間で産業を中心としてさまざまな分野でドローンの研究・開発が進み、2010年にはフランスのParrot社が一般消費者向けに「AR Drone」を発売したことをきっかけに、娯楽や趣味を目的としてドローンが普及するようになりました。ドローンの魅力にはいくつかありますが、なんといっても斬新な視点やカメラワークを映像に取り入れられる「空撮」にあるのではないでしょうか。

映画のワンシーンや観光PRなど、スポットを当てたい地点の紹介にドローン空撮を取り入れることで、これまで表現することが難しかった、スケール感のあるダイナミックで魅力的な演出が可能になります。ドローン技術を紹介する特集や、実際にドローンを操縦する人を目にして、自分も動かしてみたいという気持ちが芽生えたことがあるのではないでしょうか。

運行ルールに則っていれば、個人でドローンを飛ばすために資格や免許は必要ありませんが、初めてドローンにふれる場合には、さまざまな不安がついてまわります。基本的な操縦方法や、取り扱いの知識、守らねばならないルールなどがわからない状態なので、万が一事故を起こしてしまったら、どのように対応したらよいか、どうすれば事故を回避できたのかについてノウハウがまったくないためです。

また、ドローンのスキルを極めたい人にとっては、より上級テクニックを身に着けたいはずです。ドローンスクールに通うことで、ドローンの正しい知識と希望するレベルに合わせた操縦技術を習得できます。多くのスクールでは「JUIDA無人航空機操縦士」や「JUIDA安全運行管理者」などの資格を取得できるコースも用意されているので、ドローンパイロットとしての仕事を請け負うことを視野に入れている場合にはビジネスチャンスを広げることにもつながります。

気になる受講費用ですが、ドローンスクールの場合は実技を含む本格的な講習を受けることもあり、安くても10万円弱、アフターフォローなどが手厚いスクールだと20万円前後が相場となります。DPA(ドローン操縦士協会)や、JUIDA(日本UAS産業振興協議会)の認定資格が得られるドローンスクールだと、30万近くの費用を見込んでおく必要があります。

ドローンを飛ばすためにかかるスクール以外の費用

ドローンスクールの受講費以外にも、ドローンを実際に飛ばすためにかかる費用があります。ドローン本体の機体代や、周辺機器、保険代がその費用に挙げられます。ドローンを飛ばすためには当然機体が必要になります。この機体代は種類によって数千円から数十万円、産業用の本格的なものであれば百万円をこえるものも存在します。一般的なドローンと比べて小型なトイドローンであれば安く購入できますが、性能が低く飛行時間が短く、風に流されやすいためドローンスクールに通って身に着けたスキルには物足りなさがあります。機体代としては数万から数十万程度かかることを想定しておくとよいでしょう。

また、ドローンを飛ばすための周辺機器として、ドローンを持ち運ぶためのケース、ランディングパット(離着陸時の敷物)コントローラや予備バッテリー、バッテリー充電器などが挙げられます。また、あると便利なアイテムとして、風速計やプロペラガード(プロペラ接触時の怪我を回避し、飛行時の視認性を上げる)、ランディングギア(機体を高くして保護する)なども挙げられます。

また、ドローン保険に加入することも万が一の落下事故や紛失などに対する備えになります。ドローン事故は年間数十件発生しており、どんなに高い操縦スキルを持っていても、急な天候の変化や電波障害、機体のメンテナンス不足などが原因で事故につながった事例が報告されています。保険には他人へ損害を与えてしまった時に支払う損害賠償を補償する「賠償責任保険」と、所持している機体そのものが受ける損害を補償する「期待保険」の2種類があります。月額1,000円から数千円程度で加入が可能となっています。

費用だけでスクールを選ぶのはあまりおすすめしない

ドローンスクールで操縦スキルや基礎知識を学んだり、資格を取得したりするにあたり、費用面だけでスクール選びをすることはあまりお勧めできません。受講料は決して安くはないので、なるべくコストを抑えたいところですが、まずは受講内容が「自分が必要としているものを過不足なく与えてくれるか」に判断ポイントを置くことが重要です。

趣味でドローン操縦をしたい人と、ビジネスのためにドローン操縦資格を得たい人では、モチベーションもスクールに期待するカリキュラムやレベルも異なります。趣味でドローン操縦を覚えたい人は無理なく通えて、アットホームな雰囲気のスクールなど続けやすさを軸に、ビジネス目的の人は豊富な実践経験を持つ教師が在籍するスクールや、ドローンビジネスに精通しているスクールを選ぶことをお勧めします。

まとめ

ドローンスクールの一般的な相場をご紹介しました。ドローンスクールは目的によって受講料が異なります。安いところだと10万円弱、手厚いスクールだと20万円ほど、ビジネスにも活かせる資格を得られるスクールであれば30万円近くが相場になっています。スクール選びは費用だけに注目せず、スクールのカリキュラムもチェックし、自分が得たい情報やスキルを得られるかに重点を置くことが大切です。また、ドローンを飛ばすためにはスクール受講料以外にもドローン本体、周辺機器、保険などの費用がかかることをご留意ください。

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