ドローンはインフラ・建物点検に最適!増え続けるドローン点検とは

公開日:2022/10/01   最終更新日:2022/10/18

年々私たちの生活に身近な存在となりつつあるドローンは、テレビやネットの動画撮影にも頻繁に使われることが多くエンタメ性が強い機器のイメージが先行しています。しかし、実はその可能性は無限大であり、インフラや建物の点検にも適しているのです。この記事では現在増加の一途を辿るドローン点検を解説します。

ドローンによるインフラ・建物点検が増えている理由

特撮技術に大いに貢献しているドローンですが、その活躍の幅は急拡大していることをご存じでしょうか。ドローンは産業用や農業用にも進化の一途を辿っていますが、さまざまな自然災害が続いている日本では、インフラや建物の点検に使う方法も増加しています。では、どうしてドローンによる点検に需要が集まっているのでしょうか。

人的コストの削減

ドローンは小型で人が入りにくい場所でも空撮によって点検を実施することができます。これまで点検に高額の人的コストを費やしていた場所も、ドローンならたった1つで点検ができるというメリットがあります。

橋梁や大型の施設なども空からアプローチをしながら撮影ができるので、適切なメンテナンスへとつなげることができます。メンテナンスだけのために足場を組みたてる必要が無くなったのです。

法律の整備

ドローンは便利なアイテムですが、日本においては使用について法整備が進んでいないという現状がありました。しかし、2019年にようやく整備が進み、建物などの法定点検にもドローンが使えるようになりました。ドローンへの国の理解が進んだことから、需要が喚起されたことも、点検増加の背景に挙げられます。

ドローンでできる点検一覧

ドローンを使ってインフラや建物を点検したい場合には、一体どんな点検ができるでしょうか。ドローンは小型の飛行体であり、非常にコンパクトに使える製品です。人が容易に入ることのできない高所などが適しており、以下のような箇所で点検に活用することができます。

高所にある道路や橋梁

高速道路や一般道でも山間に位置している道路や橋梁は大切なインフラにもかかわらず点検が非常に難しい場所に立地していることがあります。点検の際には特殊な吊り足場を使う必要があったり、一定期間通行止めにしたりなどメンテナンスが難しい場所こそドローンが適役です。

少ない箇所であればたった一機でも点検ができるほか、短時間で点検を終えることができるので、修繕へのスピードもアップできます。

鉄道点検

日本は諸外国の中でも非常に優れた鉄道網を発達させてきました。鉄道はトンネルや新幹線などさまざまな視点で点検を行う必要がありますが、高所に設置された線路もたくさん存在しています。効率よく点検を行うために、近年は鉄道分野の点検についてもドローンが応用されています。

太陽光発電

山間に立地されることが増加している太陽光発電の点検に関しても、ドローンが積極的に応用されています。太陽光パネルは雨風や雪などに晒されるため、破損してしまったり発電に支障が起きてしまったりとトラブルがあります。ドローンを活用すると広範囲にわたるパネルを一気に点検できると好評です。

ドローン点検によるメリット・デメリット

国の整備も進み、都市部・地方部問わずに浸透しているドローンを活用した点検ですが、実際に活用していくにあたってのメリット・デメリットはあるのでしょうか。

メリット

人が従来なら入れなかった場所、思わぬ角度であってもドローンを活用すれば点検を行うことができます。例として、太陽光発電は大型のパネルの場合目視で点検をしても異常が見つかりにくい場合がありますが。空中から赤外線を活用して撮影することでパネルのダメージが見つけやすいというメリットがあります。

また、費用の面でも魅力的です。ドローンを1つ持つことでさまざまな場所を点検することができます。点検に必要な資材も人的コストも大幅に減らすことができ、点検コスト全体を下げることができます。

デメリット

ドローンの法整備が遅れた背景には、飛行区域の問題があります。現在も航空法の観点から飛行禁止区域が存在しており、一定の区域ではドローンの飛行自体が許可されていません。つまり、便利であってもそもそも使えない場所があるのです。

また、夜間飛行なども制限を受けているため、点検に関しての課題はまだ残されていると言えるでしょう。また。ドローンは無人小型飛行体であることから、人の手で行われてきた打音検査などを行うことはできません。

ドローン点検を活用するときの不安と疑問

ドローン検査のメリット・デメリットをご紹介しましたが、実際に活用するときにはどんな不安や疑問に直面するでしょうか。ドローンはまだ普及の途中であり、使用に関しては安全性を疑問視する声もあるようです。

しかし、法整備の過程で国土交通省は安全性についてのガイドラインも整備しており、安全性が確認されています。国による認証制度も進んでいるので、今後安全性はますますアップするでしょう。

点検技術への疑問も多いですが、カメラ本体の本質も高く、映像撮影の視点で言えば目視よりも安全性が高いレベルです。一方で打音検査のような二次検査も必要でしょう。

まとめ

この記事ではインフラや建物への点検に需要が高まっているドローンについて、さまざまな視点から解説を行いました。日本においては需要と供給のすり合わせが模索されている段階ですが、近年はインフラ類を脅かす自然災害が相次いでいます。地震や豪雨を経験する地域も多い中で、最新機器であるドローンは更なる活躍が期待されています。

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